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忍ぶ川  1972東宝   レンタル   ★★★☆☆


映画はやっぱりハッピーエンドがいい、そう思わせる味わい深いモノクロ作品だった。主演は加藤剛と栗原小巻。当時、吉永小百合ファンが「サユリスト」と呼ばれたのに対し、栗原小巻ファンは「コマキスト」と呼ばれた。奇しくも吉永と栗原は誕生日が1日違い。二人は人気を分けたが、中年以降、吉永が女優としての活動の主軸を映画に据えているのに対し、栗原はもともとのフィールドである舞台を中心としている。

偶然出会った男女が互いの不幸な過去を語らい合い、やがて幸せをつかむまでを丁寧に描く。料亭“忍ぶ川”で知り合った哲郎と志乃。哲郎は“忍ぶ川”の看板娘である志乃に一目惚れし、以来“忍ぶ川”に通い詰める。やがて、二人はお互いの身の上をも話し合う仲となっていく。 芥川賞を受賞した三浦哲郎の同名小説を社会派の熊井啓が監督した。

志乃は深川木場の廓界隅に生まれ育ち 幼い頃から娼婦たちの悲劇をその目にしてきた。一方、東北の旧家生まれの哲郎は兄や姉の不幸な死が元でその血を呪うように生きてきた。暗い過去を持つ二人はお互いに強くひかれあい 志乃は父の死に目に合うよう哲郎を婚約者として紹介する。そして、二人は東北地方にある哲郎の実家でささやかな家族だけの結婚式をあげる。

その地方の風習では初夜は二人とも素裸で布団に入るという。そして、前半の純愛基調に反しての大胆なラブシーン。リアルであるが厭らしさがない。栗原はこの熱演で毎日映画コンクール女優演技賞をもらった。じつはこの映画、それ以前に吉永小百合によって映画化の話があったそうだ。しかし実現しなかった。初夜のシーンでのヌードが問題になって吉永が辞退したのだという。

裸体で布団に入ることが大好きないなみの寅さんとしては、小百合もいいが、あえて情熱のラブシーンに挑んだ小巻のチャレンジ精神に清き一票を投じる。当面、「コマキスト」と呼んでもらって結構だ。はだか寝のすすめ



【今日の歩数】   20,467     <クレジット> 467円

※本日から始まった2万歩作戦。初日は何とかクリアーしました。そこで考えたのですが、20,000歩を超える歩数は円に換算して、「がんばった自分へのご褒美」(キショ~!)として合計額に相当する金額を貯めて、一定額になったら、それで美味しいものを食べることが出来ることとしたい。ただし、2万歩を割り込んだ日は、そのクレジット分を未達成歩数に充当しなければならない。
by inaminoTORAsan | 2008-07-01 22:22 | 日常のこと


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